シードルはリンゴのお酒

シードルの歴史はワインと共に

 シードルの歴史はワインと同じくらい古く、ヨーロッパでは紀元前からシードル造りがおこなわれていました。4世紀ごろには、ローマでシードルを意味する単語が使われるようになり、9世紀にスペインにおいて、りんごのお酒を意味するものとして定着します。

 11世紀には、スペインからフランス北西部のブルターニュ地方に製法が伝えられ、独自の製法が確立されます。フランスといえば、古くからぶどうを使うワインが生産されていましたが、この地域の気候や土壌はぶどうよりりんご栽培に向いていたため、ノルマンディー地方と共にシードルの名高い産地として定着します。

 その後、イギリスでもシードル造りが始まり、アメリカやオーストラリアなど世界各国に広がっていきます。

 

シードルの歴史 日本では

日本では、1953年に欧米を視察した青森県弘前市の吉井酒造社長が、帰国後に醸造したのが最初だと言われています。1954年に青森県弘前市で日本で初めて本格的シードルがのつくられたとのことです。ただ、りんごを材料としたお酒の製造は、1938年に竹鶴政孝氏のニッカウヰスキーによって「アップルワイン」としておこなわれていたようです。

 ニッカの歴史は、1934年(昭和9年)北海道余市郡余市町でサントリーホールディングスやサントリー酒類の前身である寿屋でウイスキー製造に従事していた竹鶴正孝氏さんが、よりスコットランドに近い気候の北海道で、よりよいウイスキー作りをするために資本を集めて設立した「大日本果樹株式会社」から始まります。

同社の略称「日果(にっか)」の片仮名書きが現在のブランド名というわけです。大日本果樹株式会社の名前を見る通り、北海道でとれる果樹を使ったお酒も視野にはあったのではと思われますが、真実は不明です。

 

シードルとウヰスキーの関係

事実から察すると本業のウイスキーは製造開始から出荷まで数年かかるため、最初期は余市周辺の特産品であったリンゴを原料としたリンゴジュース、リンゴワイン、リンゴゼリーなどを製造・販売していたといいます。

しかし、創業者竹鶴の品質へのこだわりはリンゴジュースにも及び、高価な果汁100%ジュースしか出荷しなかったため、高価すぎてあまり売れなかったのだとか。当時は100%のジュースは日本では出回っておらず竹鶴氏のこだわりが、伺われます。

竹鶴氏のつくろうとしていたニッカウヰスキーの背景にはした支えとなった果実の存在があったのですね。シードルとウヰスキーの意外な関係が浮かび上がります。

そんな失敗を経ながらも、1940年に念願のウイスキーの出荷を開始。
製品はリンゴジュースの商品名「日果」をカタカナにし、ニッカウヰスキーと名づけられたのでした。

 

 

ヨーロッパの産地のシードル事情

 「シードル」は、りんごからつくったスパークリングワイン。語源は、「果実を醗酵させてできた酒」を意味するラテン語「シセラ(Cicera)」です。

ぶどうのワインと同じくらい古い歴史があります。11世紀になって、フランスのノルマンディ地方に定着し、その後イギリス、ロシアなどのヨーロッパ各地、オーストラリア、カナダでも愛飲されるようになりました。

 バスク地方のシードルは細身のビンに入っているなど、ボトルは、国ごと、産地ごとに傾向が異なります。白ワインボトルやビールボトル

が使われるが、シャンパン用のボトル(スパークリングワインボトル)が使われることもあり、色はシードルの種類や産地によって異なってきます。原料になるリンゴの品種によって、栽培方法によって、収穫時期によっていろんなバリエーションが広がっています。

 一般的には瓶詰めで、中瓶(500ml)が主流で、まれに小瓶(330ml)があり、発泡性の酒の圧力に耐えるのに適した形ホッピーのような形をした瓶もある。缶に充填される場合もある。ラベルのデザインとボトルの形状が同じでアップル・りんご(apple)かペア・洋なし(pear)の文字とボトルの色だけを変えているブランドが多く見受けられます。

 飲むための容器も地域や、飲む状況によって異なり、例えばアイルランド人がパブでciderサイダーを飲む場合はビールグラスを使い、フランスのブルターニュ地方の人が食前酒(や食中酒)として飲む場合は陶製のコップが使われたりします。

英語では「サイダー」と呼び、それを醸造する醸造所を「サイダリー」 または「ブルアリー」 という。なお日本では、ワイナリーで作られているところもあります。

リンゴ以外にも洋なしやラズベリーなどのシードルもあります。

なお日本の酒税法上は、発泡性のものは「発泡性酒類」の「その他の発泡性酒類」に、発泡性でないものは「果実酒」に分類されています。

 ▼フランス語 ― シードル(Cidre

▼英語 ― サイダー(Cider

▼ドイツ語 ― アプフェルヴァイン(Apfelwein

▼スペイン語 ― シドラ(Sidra

▼イタリア語 ― シドレ(Sidre

 

フランスの有名産地は

シードルは、欧米で長い歴史を持つリンゴを原料とした醸造酒。シードルとはフランス語で、ブドウ栽培の北限を超えたフランスのブルターニュ地方やノルマンディー地方が有名な産地です。イギリスでも古くから親しまれており、英語でサイダーと呼ばれビールのような感覚で大抵どこのパブでも愉しまれています。

その他にもスペインではシドラ、イタリアではシドロ、ドイツではアプフェルヴァインなど、呼び名は異なれど、リンゴを原料としたお酒は世界各国で愉しまれています。日本でもリンゴはなじみ深いフルーツ。北海道、青森県や長野県などリンゴの産地を中心に各地でリリースラッシュが続いています。

 

シードル産地の飲み方

本場ブルターニュでは、名物、そば粉のクレープ「ガレット」と楽しむことの多いシードル。リンゴの自然な甘み、旨味がたっぷりのナチュラルな味わいのシードルは、様々なお食事と好相性です。 中辛口は、グリルしたお魚やチキン、日本版ガレットならぬ、お好み焼きやたこ焼きと楽しんでも。甘口タイプは、お肉料理はもちろん、デザートやチーズと、食前にも食後にも楽しんでいただけます。ノンアルコールタイプは、お酒が苦手な方、妊娠中の方からお子様まで、皆様に美味しくお召し上がりいただけます。
ぜひ冷蔵庫に常備して、普段の飾らないお料理とともに気軽にお楽しみいただきたいそんなカジュアルな1本です。

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