日本酒の旨さと酸度とは何

食中酒としての日本酒の習慣

食事を楽しみながら飲むお酒という点では、日本酒はワインに後れをとっているといえます。それも、食文化の違いからくるものなのですが、日本酒のポテンシャルからすると誠に残念でなりません。

日本酒の通といわれる方々の飲み方というのは、一般的に「みんなで食事を楽しむ」というシーンとはかけ離れています。というよりは個々の楽しみとして酒のあて、酒の肴、酒のおつまみまで厳選して、一人静かに楽しみます。かなり食事会や宴会からは離れているのです。

また、パーティーや宴会などの酒席では酔っぱらい具合を比べるようなところもあります。好みを尊重するというよりは、押しつけ的であり「無礼講」や「踏み絵」的な微妙な組織の力を試すコミュニケーション手段の席になっており「酔っ払い文化」を払拭できません。そこが特徴的で、きわめて日本的な独特のお酒文化といえます。

お酒を楽しむ「宴会」「飲み会」というものを考えた時も日本独自形式のパーティーとなっています。どうしても食事、お酒を楽しむから離れていることに気づきます。

 食事とお酒

 集団での飲食とお酒の関係は、日本の社会には独特の文化になっています。アルコール分解酵素の有無をないがしろにした一律的な押し付けがいろんな問題を難しくしています。

家庭での食中酒の文化がなかなか育たない日本の食文化があるようです。お父さんの晩酌にとどまってしまうので、日本酒にはおつまみが欠かせなくなるのです。多くの場合、お母さんは、決して一緒には参加しません。

お父さんも台所に立つ時代。男女均等、差し迫った事情もあり夫婦で食中酒を楽しむ時代に移行していってほしいものです。このシーンに似合うお酒はワインを超えた新時代の日本酒が家庭円満のきずなとして求められています。 

おつまみから食事のお酒に

  ワインは食中酒というイメージは日本でも通用します。「赤はお肉、白はお魚料理に・・」と言えばお食事になります。決しておつまみではないのです。このワインにはもこのチーズといったお話も土台はお食事の中でのお話し。食事を盛り上げる装飾になります。

日本男子として言います。日本酒を食事にマッチした食中酒にして日本食のボリュームを大きく盛り上げたいと思います。決して夕食に不満があるわけではなく贅沢をいうわけでもなく、夫婦。もしくは夫婦と子供で囲む食事に食中酒としての広いバリュエーシの食事に合った日本酒があれば日本の食中酒の習慣、文化が根付くことでしょう。

日本の食事はどの世界から見ても素晴らしい、誇らしいポテンシャルが輝くことは請け合いですね。

酸味たつ飲みやすい酒

 若手醸造家の方々が挑戦しているのは誤解を恐れずいわせてもらえば、ワインのような酸味のたった、飲みやすい、飲み飽きしない爽やかな日本酒が研究の方向にあるのではと喜んでいます。挑戦を続けて新しい日本酒の世界をつくってほしいと思います。飲みやすい食中酒としての日本酒、とても歓迎できる考え方です。この世界を一緒に広げていきたいと思います。うれしい限りです。

 日本の酵母の力を信じています。酵母の可能性、そして伝統技法の継承の中にあたしい蔵の力が発揮される可能性を信じています。

日本酒の酸度

日本酒の酸度ってご存知ですか。酸っぱい日本酒は飲みたくないから数値低いものにしようと考えがちですが。とても日本酒の味を決める大切な要素なのです。
実はこの酸度はすっぱさを表す数値ではありません。すっきり感、キレとも言い表せます。酸味がたつほど、キレがあるほど飲みやすくなる場合もあります。

この酸度を見れば日本酒の濃淡を見分けることができます。数値が高ければ濃厚、低ければ淡麗といった具合で表現していますが、味はその人それぞれ主観ですから好みも違ってくるという前提であえて表現しています。

日本酒の味、個性を選ぶときの目安は必要ですから酸度も一つの選択する指標になるわけです。

「酸度」とは、日本酒の製造過程で酵母や麹、米などから発生するコハク酸、乳酸、リンゴ酸等の有機酸の量です。この有機酸が多い、つまり酸度が高ければ味が芳醇になります。
日本酒全体の酸度の平均値は1.31.5程度と言われており、これより低いと淡麗、高いと濃厚と呼ばれます。適度な酸は後味を引き締めるすっきり感につながります。 

日本酒度とは

日本酒度とは、日本酒の辛口・甘口の度合いを示す数値です。+であるほど辛く、であるほど甘いとされています。

この+との数字で示すのを日本酒度といいます。日本酒の甘口と辛口をみる目安。日本酒は糖分が多ければ甘く感じ、糖分が少なければ辛く感じるのです。日本酒度は糖分の多い物がマイナスに、逆に糖分の少ない物がプラスとなります。

 ただ、日本酒の甘口、辛口は日本酒度だけでは判断がつきにくい。そこで酸度という数字も大切。酸度とはお酒に含まれるコハク酸、リンゴ酸、乳酸などの酸の量。実はこれ飲んだときの「すっぱさ」というわけではないのです。酸が多いと辛く感じ、少なければ甘く感じます。  

 日本酒度との合わせ技

 この表現方法は酸度で濃淡を、日本酒度で糖分を確認することができます。実際に酸度と日本酒度を組み合わせた場合どういったお酒の風味になるのかの表現方法です。

味の表現方法4パターン

A濃醇辛口酸度(高)日本酒度(高)酸味が多く糖分が多いコクとキレ

B濃醇甘口酸度(高)日本酒度(低)酸味と糖分が少ないコクがありまろやか

C淡麗辛口酸度(低)日本酒度(高)酸味少なく糖分が多いさっぱりしてキレある

D淡麗甘口酸度(低)日本酒度(低)酸味少なく糖分が少ないさっぱりしてまろやか

スパークリング清酒の挑戦

 近年、本来の日本酒に違和感を持つ女性や若年層向けに、低アルコール飲料やスパークリング日本酒等が増えてきました。一度は目にしたことがあるかもしれません。アルコール度を下げ、酸度を高くしたスパークリング清酒などですが、とても飲みやすいワイン感覚の日本酒、こちらは日本の食事を豊かにする点では嬉しいことです。いよいよ食中酒が日本の食卓に浸透していけそうな気がします。

 あるスパークイリング日本酒は今までにないバランスの日本酒を売り出しました。

スパークリングで甘め、アルコール度数も低く女性でも飲みやすいお酒を目指しています。表記はスパークリング清酒です。例えば数値をひろうと 日本酒度 70、酸度 4.0、アミノ酸度 0.6、アルコール分 5度です。なんと日本酒度-70、酸度4.0で尋常じゃないくらい甘くて濃厚に感じると思いますが、実際はそうではありません。実際に飲んでみると適度な甘さと酸味でとてもライト感覚で飲みやすくなっています。


これは、日本酒度、糖分が高いため、酸度のフレッシュで爽やかさをプラスし、甘さと酸味のバランスを取っているためです。

酸がたつと味覚に与える影響は大きいようです。もう一つ、大事なポイントはさっぱりした感覚を生み出しますから、飲み飽きしないすっきり感。通常の夕ご飯にも邪魔にならないところは食中酒にピッタリ、大いに期待していきたいところです。

日本酒の酸度はメリハリの元

このように、酸が多いか少ないかによって、そのお酒の旨味やキレ、メリハリ、濃淡に非常に影響を与えます。
一般的に、人の味覚では、酸が多いと辛口に感じ、酸が少ないと甘口に感じます。
さらに、温度によって感じ方も大きくかわります。是非、日本酒の酸度に注目して飲んでみてはいかがでしょうか。 

酸度とは、日本酒の酸味や旨味を示す数値です。数値が高いほど濃厚辛口、低いほど淡麗甘口であるとされており、酸度1.41.6を境に、それ以上なら濃厚辛口寄り、以下なら淡麗甘口寄りになります。

この理由の一つは、酸が持つ味を引き締める働きです。「酸=すっぱい」というイメージがありますが、日本酒の場合「酸=キレ」というイメージになります。

結論は、ワインに負けない飲みやすい日本酒らしい酸味が効いた食事に合う日本酒が待望です。もうひとつそんな味のスパークリング清酒もあればなお嬉しいですね。

 

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家庭料理にお似合いのお酒を提案します。ご夫婦で、ご家族みんなでお食事するシーンに飲みやすいカジュアル感覚のお酒が意外にないのです。特に酸味のきいた軽めのお酒を集めました。発泡清酒と白麹の澄んだ爽やかさ

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